お菓子を片手に、日向で読書♪

活字中毒気味で、お菓子作りが趣味のマメリのブログ
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『太鼓叩きはなぜ笑う』 鮎川 哲也
太鼓叩きはなぜ笑う
太鼓叩きはなぜ笑う
鮎川 哲也

「春の驟雨」「新ファントム・レディ」「竜王氏の不吉な旅」「白い手黒い手」「太鼓叩きはなぜ笑う」の五編が収録された短編集。

私立探偵である「わたし」は、肥大漢だがその外見に反してシャープな頭脳を持つ弁護士から仕事を回してもらっていた。
地道に容疑者のアリバイをつぶしていき真犯人のめぼしをつけるのだけど、なぜかいつも最後の詰めの段階で躓いてしまう。
そんな時「わたし」が訪れるのは、西銀座にある会員制バー<三番館>。
そして今日も今日とて<三番館>でちびりちびりと酒をやりつつ、グラスを磨いているバーテンダーにことの経過を話すと、バーテンダーがさくっと答えを導き出して・・・


収録されてる五編すべてが、

殺人事件 → 現場に残された物的証拠などから犯人逮捕 → 弁護士が「わたし」に真犯人を探してくれと依頼 → 真犯人は別に居た

という流れ。

作中には出てこないけど、私が一番気になったはじつは誤認逮捕されてしまった人たちの遣り切れなさと、怒り。
簡単に逮捕されて、社会的信用もなくし…それで「間違えてました」とか言われても遣り切れないよなぁ・・・なんて思ってしまいました。読み終わった直後の感想がこれ(笑)

そんな切ないようなもやもやした気持ちにさせられる本でもありました。

で、内容ですが、とてもとっつきやすいミステリでした。

事件が起こり、状況やそれに関わった人物の証言などがすべて提示され、さあ犯人は誰だ!と問いかけてくるミステリも多いですが、こちらは私立探偵である「わたし」が容疑者達に話を聞きに行き、アリバイを立証するためにあちらこちらに出かけていきます。
そして読者は常に「わたし」と行動を共にして、徐々に当時の詳しい状況やアリバイの正否を確認していく・・・という具合なのです。

犯人特定に繋がる大事な状況の提示が遅かったりするものもあったけど、読者をビックリさせるような驚きの展開もあり、楽しめました。
ミステリを読んでて楽しいのは、謎解きされる前に犯人のアリバイ崩しが出来た時。そしてそれがあってた時はすっごい幸せ♪

「竜王氏の不吉な旅」のラストに驚き、そして表題作の「太鼓叩きはなぜ笑う」という題名の意味を考えた時、なるほどなぁと、この題名を持ってきた鮎川さんに感嘆プシュー

短編では、「わたし」の行動の描写が削られて詰められちゃったような感もあったので、次は長編を読んでみたいです。
| マメリ | 鮎川哲也 | comments(7) | trackbacks(0) |