お菓子を片手に、日向で読書♪

活字中毒気味で、お菓子作りが趣味のマメリのブログ
<< March 2024 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
LINKS
アマゾン ウィジェット
リンク
ほんぶろ
DrecomRSS
Blog People
RECOMMEND
RECOMMEND
Modern Classics: Cookies, Biscuits & Slices, Small Cakes, Cakes, Desserts, Hot Puddings, Pies and Tarts (Morrow Cookbooks)
Modern Classics: Cookies, Biscuits & Slices, Small Cakes, Cakes, Desserts, Hot Puddings, Pies and Tarts (Morrow Cookbooks) (JUGEMレビュー »)
Donna Hay,Con Poulos

手持ちの本の中で一番活用してるお菓子本。綺麗な写真ばかりで、見てるだけで幸せになれます☆英語ですが、難しい言い回しもないので英語初心者でも問題ないです♪
RECOMMEND
東南アジア・オセアニア
東南アジア・オセアニア (JUGEMレビュー »)
ユネスコ世界遺産センター

アンコール・ワット最高
PROFILE
SEARCH
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| スポンサードリンク | - | - | - |
『夕陽の梨―五代英雄伝』 仁木 英之
中国、唐代末期。師の元で武術と兵法を学んでいた朱温は、全土を揺るがす黄巣の乱に参加。数々の試練をくぐり抜けていく。五代十国という動乱を切り開き、後梁を建国した朱全忠の若き日の苦悩と成長を鮮やかに描く。第12回歴史群像大賞最優秀賞作品。<Amazon 出版社 / 著者からの内容紹介より>


発売されてすぐに買っていたのですが、ひと月ちょい、積読になってました。
『僕僕先生』の著者、仁木英之さんの新作です。
『僕僕先生』の舞台は中国、前作の『飯綱颪』では日本。そして今作ではまたちゅうごくにもどりました。

そしてのちに後梁を建国する朱温(朱全忠)。しかし彼は生まれついての皇帝ではなかった。
幼くして父をなくした朱温一家は、富豪の劉崇の家で奴婢として暮らしていたが、朱温はひとり、畠を耕すことを放棄し、近くの山に住まう李我に兵法や棒術を習っていた。そして李我から私塩商人たちを紹介され、私塩商売を手伝うようになる・・・ここから物語は始まります。
そして黄巣軍野戦指揮官となったところで終わってしまいます。
うーん、どうせなら皇帝になるまで読みたかった!
でも皇帝になったらなったで後はあまりいい事がないので…ここで終わって、朱温の波乱にとんだ未来を想像するのも楽しいかもしれない。

とても読みやすく、敬遠されがちらしい合戦場面も少なく、するすると場面転換するので飽きることなく最後まで読めます。
朱温が完璧な英雄でもないし、また兄弟や仲間が明るく親しみやすい人物ばかりだったので物語の中にも入り込めやすいです。

けど私は臨場感あふれる合戦場面も大好きだし(北方水滸伝みたいな・笑)、じっくりじっくり書かれたお話も大好き(蒼穹の昴とか中原の虹とか)なので、「あ〜!この場面、もっと詳しく語ってほしかったー!」とか「彼らともっと戯れてほしかったー!」とかとかいろいろ欲求が…。もっともっと!全5巻くらいで読みたい!と思ってしまいました。
贅沢言ってるのはわかってます…。
JUGEMテーマ:読書
| マメリ | 仁木英之 | comments(4) | trackbacks(1) |
『飯綱颪 −十六夜長屋日月抄−』 仁木 英之
飯綱颪―十六夜長屋日月抄
飯綱颪―十六夜長屋日月抄
仁木 英之


甚六は深川の十六夜長屋に娘の とみ と二人で住んでいる。
あるとき、生業の泥鰌漁を終えた甚六は川べりで大男を発見した。そして怪我をして行き倒れているらしい大男を放ってはおけず、長屋までつれて帰ってしまう。

その大男、頭を強く打ったか何かで記憶を失っており、「山さん」というあだ名をつけられ甚六達の家で居候することになった。
けれど、山さんがやってきてからなにやら長屋を探る侍が出てきたりし始めて・・・



僕僕先生』の作者さんです。
『僕僕先生』は中華風ファンタジー。今回は歴史ファンタジー。
いや、ファンタジーじゃないかな?でも・・・もごもご。

江戸を舞台に、技の継承をめぐって忍や施政者たちが策略をめぐらせ……てるんだけど、やっぱり前作と同じく、ちょっと軽い感じの歴史小説です。
前作ではその時代に活躍した人物や、時代背景なんかも少しだけど書かれていましたが、今回はそれもほとんどなかったので、江戸時代なんだけど、あまり江戸時代って感じはしなかったです。ただひたすら、山さんととみちゃんと甚六の日常生活や、そして影で進められつつある策略について書いてある。
だからあんまり頭を使わなくて良いし読みやすい、って利点もありますね〜。

大男の山さんはビビリだけどとっても優しくて…喧嘩が嫌いで怖いとすぐに震えちゃう。けど、世話になっている甚六やとみの事を必死で守ろうとしている姿が、カッコイイ♪

長屋の住人達はみんな人情味あふれる、明るくて元気な人たちばかりだし、読んでてとても楽しい。長屋の男連中が旅に出たら出たで、途中でお金を騙し取られちゃう。これじゃ前にも進めないし江戸まで戻ることもできないってんで、策を練ってそのお金を奪い返すところも、生き生きしてる。

全てを捨てて逃げてきた男が、小さなとみちゃんや恩人の甚六、そして長屋の住人たちと暮らすことで受け入れられ、家族愛みたいなものを知り、何かに目覚める?みたいな話・・・?おおざっぱすぎ?

山さんが己の小ささを実感して目が覚めるところとかちょっと訳わかんないかも…って思ったけど、最後はまあこんなもんかなぁ?という終わり方。あっけないような、まあこれで良いんだよね…というか…。

最後の最後はすごく可愛いかったです。最後の場面、すき♪

ところで、とみちゃんは良い子だし、山さんも好感の持てる大男。
とみちゃんと山さん、くっつかないかなぁなんて思ってたんだけど、よく考えりゃとみちゃん10歳そこそこじゃん!いかん。ロリコンになっちゃう汗
とみちゃんがあまりにしっかりしてるから、10歳ってことを忘れてたあせあせ

でもってこれだけはやめて欲しい!っていう箇所がいくつかありました。
それは、場所や状況の説明に
「現在の都営大江戸線と地下鉄東西線が〜」
とか
「サラリーマンが〜」とか「今の上田電鉄別所線〜」とか…
今現在の地名や言葉を使ってるんですよね。
場所も特定しやすいし、良かれと思って書かれているんだろうけど…どっちにしろ地方の人間の私には都営大江戸線がどんなものかもわかんないし、上田電鉄別所線とか聞いたことすらない。
せっかくの歴史物が、こうやって現代を織り交ぜかかれるとそこでいきなり現実に引き戻されて、興醒めしちゃいました・・・(/_;)
この箇所は修正ペンとかで消しちゃいたいかも・・・。

この瞬間、頭の中を電車が走り抜ける(T_T)
| マメリ | 仁木英之 | comments(6) | trackbacks(1) |
『僕僕先生』 仁木 英之
僕僕先生
僕僕先生
仁木 英之

第18回日本ファンタジーノベル大賞の大賞受賞作。
本屋さんで、柔らかい色合いと可愛いイラストに一目ぼれでした(笑)

『グロテスク』の鬱々とした気分を吹っ飛ばすために、さっそく読みました♪


時は唐代。
勉強もせず、仕事もせず、日々を無為に過ごしていた王弁はある日、父から黄土山に仙人が住まわれたというから供物を持っていってほしいといわれる。
しぶしぶ出掛けた王弁だが、黄土山にいたのは十代なかば程にしか見えない美少女だった。
その美少女こそが、僕僕と名乗る仙人だった。

仙骨はないが、意外にも仙縁はあるといわれた王弁。なんやかやと黄土山にかよっていたのだが、なんと僕僕と旅に出ることになって・・・。



ある時は司馬承偵にくっついて訪れた宮廷で皇帝に会ったり、またある時は温泉に浸かりに山へ向かい、そして世界を抜けて帝江に会いに行ったり・・・。
いろいろなところを旅する僕僕と王弁。

僕僕と王弁のやりとりも楽しいし、なにより王弁の自然まかせなところのある、とにかく自由なところが好き。

吉良というとても賢くてちょっと不思議な馬が出てくるんですけど、王弁が吉良にまたがろうとすると、吉良はするりと逃げてしまう。
なんとかしてまたがろうと必死になるんだけど、どうしても成功しない。
煮詰まってしまった王弁は、以前貰ったラッパの存在を思い出します。ここで王弁は、とりあえず馬はにっちもさっちもいかなくなってしまったから、しばらくラッパを上手にふけるように頑張ってみる、とラッパの練習を始めてしまいます。
なんだか親近感のわくキャラ。

でももちろん、王弁は馬にまたがることも諦めてない。

僕僕と旅をして、これまで見たこともなかった世界を見て、いろいろな人と接していくうちに少しずつ変わり始める王弁。

かなりへたれな王弁だけど、人を想う気持ち、人の気持ちを大切にする姿勢が読んでいて心地よかったです。
王弁はただのへたれじゃなく、まっすぐで純粋。
そして穏やか心。

『グロテスク』で荒れた心が癒されました(笑)

そうそう。道中に登場するのは、そのほとんどが史実に名を連ねる人物ばかり。
話の合間合間に、ちょろっとだけどこの時代の歴史も学べちゃいます。
でも歴史話の部分は地名や人名など馴染みのない漢字が多くて、誰がなんだって?と、ちょっとこんがらがったりもしました(^_^;)


じつは毎回楽しみにしてる日本ファンタジーノベル大賞。
けど・・・たくさんある受賞作の中で、読んだ本はたったの8冊でした・・・。

『後宮小説』 酒見賢一
『六番目の小夜子』 恩田陸
『東亰異聞』 小野不由美
『青猫屋』 城戸光子
『オルガニスト』 山之口洋
『しゃばけ』 畠中恵
『太陽の塔/ピレネーの城』 森見登美彦
『金春屋ゴメス』 西條奈加

どの本も楽しくて、はずれ作品の少ない賞だわ〜などとえらそげに思ってます。
あ、でも『太陽の塔』はつまんなかったあせあせ
| マメリ | 仁木英之 | comments(12) | trackbacks(5) |