お菓子を片手に、日向で読書♪

活字中毒気味で、お菓子作りが趣味のマメリのブログ
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『崖の館』 佐々木 丸美
崖の館
崖の館
佐々木 丸美

復刊!!
佐々木丸美さんの本が2008年までに全部復刊するそうです!!
うわうわうわ!と素直に喜んで良いものか…でもやっぱり嬉しい。

佐々木丸美さんの著作は、そのほとんどが(全部かな?)絶版となっています。
歩いて回れる古書店でも入手するのが難しくて、私が初めてオンラインの古書店とかオークションを利用したのが佐々木丸美さんの本でした。
懐かしい…。あのころはまだ学生だった…(笑)

佐々木丸美さんはある時期から、作品の重版を一切拒否されたそうで…今回の復刊もご本人が亡くなってからの復刊…。佐々木丸美さんの御遺志じゃないのか…って思うとちょっと複雑な気持ちになっちゃいました。

けど、やっぱり買っちゃった。
作品のほとんどがまだ未読なので、未読作品は全部読みたい。
欲は捨て切れなかったわニョロ

佐々木丸美さんは雪の描写も綺麗だし、とても純粋に人の心を描かれる方です。
と、わたしは思ってる。

『崖の館』は

百人浜の断崖そびえ立つ白い館に住まう、資産家のおば。
おばには千波という養女がいたけれど、千波は2年前、崖から落ちて死んでしまった。それは事故だったのか、他殺だったのか。
主人公、涼子は高校2年生。小さな頃から、毎年夏休みや冬休みの間は5人の従兄弟達とおばの館に遊びに来ていた。

いつものように、吹雪の中おばの館に遊びに来た涼子達。
けれど到着した当日に、絵画の間から1枚の絵が消えてしまった。
絵はどこに消えたのか。
その事件から否応にも千波の事故死が思い出され、従兄弟達は絵の行方を捜すとともに、千波の死の原因(犯人)を探し始める…


というお話です。
館は様似の人里から14キロも離れているし、国道沿いのバス停から2キロ離れている。しかも大雪だから外へ出るのも一苦労。
館自体も密室になってます。

まっすぐで純粋な涼子が見つめる、従兄弟達とじわりじわりと迫りくる犯人の手。
その手はやがて涼子に伸びてきて…。
高2の涼子がちょっと幼すぎる気もしたけど、その無邪気さが殺伐としそうな館の空気を和らげてくれて、どこか優しい空気を作り出してました。

どの登場人物も良い人ばかりで、心が純粋なのかな?
綺麗過ぎて気恥ずかしくもあるけど、読んでいて空気が優しくて…そして切ない。

従兄弟達の助け合いと、疑いを捨てきれなくて、でも信じたいという切実な願いが静かな腹の探りあいをさせてしまう・・・という、淡々と謎解きをするだけではない、切ないミステリでした。
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