お菓子を片手に、日向で読書♪

活字中毒気味で、お菓子作りが趣味のマメリのブログ
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『死んでいるかしら』 柴田 元幸
柴田 元幸
新書館
¥ 1,680
(1997-05)
Amazonおすすめ度:
柴田元幸さんは東大の教授。
東大教授と言うことから、難しいことも書いてあったりして?なーんて思いながら読んでいくと……文章も読みやすいし、何よりも書いてることが面白い。

『つまみぐい文学食堂』ではアメリカ文学作品の中に登場する食べ物エッセイでしたが、『死んでいるかしら』はふつーのエッセイ。

昭和から平成に元号が変わるとき、もしかしたら自分の名前「元幸」が新元号になっちゃったらどうしよう?きっと「元幸」について、新元号審議会(勝手に作った名称)で話し合ってるんだ…と想像を膨らませる。
それだけならいいんだけど、その審議会になぜだか科学者や生物学者、果ては著名な漢文学者なんてものまで登場し、あれやこれやケチをつけて…と変な方向に想像は膨らむ…あせあせ

煙草の男らしさを誇示した広告を見て「おれはこんな体に悪いものを喫ってても、こんなにマッチョでいられるんだぜ!」と解釈したり…。

なんか笑えます。

その一方で、この方がエドワード・ゴーリーの著書を訳している方だったということを唐突に思い出したりすることも。
「原っぱで」という、エッセイではなく小話も入っているんですけど、これがエドワード・ゴーリーの作品が持っている雰囲気に少し似てる。
救いがない…というか…辛い現実を突きつけられるようなお話。

とても視野の広いエッセイでした。

あ、そうそう。この本が出版された頃は柴田さんはまだ助教授だったみたいですけど、最新のエッセイ『つまみぐい文学食堂』をみてみると教授になっておられました。ので、この記事書くときも助教授でなく、教授と書いてます〜。
| マメリ | 柴田元幸 | comments(0) | trackbacks(0) |
『つまみぐい文学食堂』 柴田 元幸
つまみぐい文学食堂
  • 著:柴田元幸
  • 出版社:角川書店
  • 定価:1470円
livedoor BOOKS書誌データ / 書評を書く


面白かったです。おすすめ☆

と初っ端からオススメしておきます。
ちなみにこちら、小説ではありません。帯には「奇妙な文学エッセイ集」って書いてある。
「本の旅人」に連載されていたエッセイがまとめられたものらしいけど、思わずくすりと笑っちゃったり、へぇ〜と感心しちゃうようなエッセイばかり。

東大の教授でもあり、超有名な翻訳家の柴田さんがアメリカ文学作品の中に登場する数々の料理や食が絡む場面を拾い上げて、状況の解説や作品の意味するところなんかを解説しつつ、ときに面白いツッコミを入れたりして作品を調理していくエッセイ集です。

とにかくまずかった給食に思いをはせ、その中で、揚げパンと鯨の唐揚げだけはうまかったと熱く語る著者。大学時代の入院中、病院の淡白な食事に辟易していた著者がハーマン・メルヴィルの『白鯨』を読んで「鯨の肉が食べたい…」と切なく想いながら読んだとか、ポール・オースターの『ムーン・パレス』をよんで、父の看病などで身も心も疲れ果てていた青年が、たまたま入ったレストランのメニューにチキンポットパイを発見する。青年は懐かしい母を思い出させるチキンポットパイを頼んだが、品切れ。そこで青年が泣き出してしまうんだけど、柴田さんは作品中に描写されてないけど、そのときのウェイトレスの反応を「絶対こう思ってんだぜ」てな感じで想像しちゃってたりもする。

取り上げられてる作品はちょっとダークな感じの作品が多いように思うけど、そこに柴田さんが良いタイミングで突っ込みを入れたり、ちょっとおかしなエピソードを挟んでみたりして飽きさせない。

そして何よりも、抜粋する箇所の選択と柴田さんの翻訳がすばらしい!
するりと自然に入ってくるような、素敵な文章に翻訳されてます。けど、そこには異国のにおいが染み付いてる。
紹介されてる作品はなんと140タイトルにも及ぶそうですけど、そのどれもを読んでみたいと思わせるエッセイでした。
柴田さんのエッセイ、他にもあるみたいだから今度買ってこよっと。

ちなみにちょこちょこっと添えられてる吉野朔実さんのイラストも素敵ですラブ
| マメリ | 柴田元幸 | comments(4) | trackbacks(1) |