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2007.01.31 Wednesday 01:53
『断鎖 Escape』 五條 瑛
で、新機能としてレビューを書く専用ページが出来てびっくり。 どんな記事になるんだろー てことで、気を取り直して五條瑛さんの<革命小説>シリーズ第一弾です。 『プラチナ・ビーズ』なんかでちょろちょろと登場したサーシャが核となったお話。 密航者の密入国の手配をしている下請け会社で働いている亮司。 営業という名目でこまめにご機嫌伺いをして、お年寄りからパスポートを取るための書類を借りてくるのが亮司の主な仕事だった。あとは密入国者に日本語を教えている「学校」での手伝いと、彼らの格好を見繕い、日本人に見えるようにすること。 けれどそんな日常は、学校が何者かに襲撃されたことで一変した。 逃げ隠れるように生活していたところで出会った一人の男、サーシャ。誘われるまま、亮司はサーシャの話に乗ってしまい…。 密航者を受け入れる側と、密航してきた人たち、そしてそれに絡む金儲けという欲。 日本と言う国の危機管理能力の皆無さ、そして甘さを痛烈に指摘しながら、着々と密航してくる人々。 どこにどんな協力者がいるのか。 彼らは犯罪に加担しているという意識もなく、小遣い稼ぎに情報や書類を流す。 亮司もそんな人間の1人で、あまり深く考えずに崔の会社で働いていた。 そこへ現れた1人の男、サーシャ。 最初は相手にしてなかったんだけど、「学校」が襲撃され仲間が殺され、襲撃者の手が亮司にまで伸び始めて…最後に頼れるのはサーシャだけになってしまった亮司。 サーシャってばほとんど登場しないのに、この存在感はなんなんだ…。 しかも良い男なんだよなぁ…。 両親を憎み殺したいとまで願い、密入国の手助けもしている。そんな亮司が、どうしても守りたい。どうにかして願いを叶えてやりたいと他人の為に必死に奔走して、騙されたり痛めつけられたりしながらも、立ち上がって前を向いて歩いていく姿が良かった〜。 少しずつ成長していく姿が、カッコイイ。 そしてサーシャの「革命を起こさないか、この国に」という言葉! 1巻目はまだ始まったばかり。 これから亮司とサーシャがどう動いていくのか。 そしてどう革命を起こしていくのか。 楽しみ!! 2007.01.29 Monday 04:18
ほんとの話
今日(…というか日付ではもう昨日なんだけど)の出来事。
遅番の子が入ってきた12時過ぎ頃に、とっても元気なカップルがご来店。おそらく20代後半。もしかしたら30くらいかも。 2人ともちょっとヒッピー系で、彼氏さんのほうはとにかく声がでかい! さて、そんな彼氏さんが服の試着をしたんですね。 彼女「着替えたー?」 彼氏「うーん、着替えた着替えた!」 私「お疲れ様です」 さすが男の人は着替えるのが早いなぁって思いながらフィッティングルームのカーテンを開けようとしたんだけど、彼女さんがカーテンをちらっとめくって中を見た次の瞬間 彼女「ふざけんな!早く着替えろ!」 彼氏「あはははは」 ………どうやら彼氏さん、ジーンズを脱いだだけの状態だったらしい。 彼氏「今度こそ着た着た」 彼女「サイズどう?」 私「開けて大丈夫ですか?」 彼氏「うん」 と言うことでちょろっと開けてみたら、彼氏さん遊んでんのかパンツ姿(下着の) おおっとぃとすばやくカーテン閉めたら彼女さんが「いい加減にしんさいよ」とすごんだ(^_^;) すごいカップルだなぁ…というか、すごい彼氏だなぁ…なんて思いながら接客をして、無事お買い上げになったんだけど、事件はレジで起きた(笑) その時レジは私とスタッフMでした。 当初はパンツだけ買う予定だったみたいだけど、ロンTやちょっとした雑貨も増えちゃったため、彼氏さんのお財布は札がもうないぞーっていう状況になったらしい。 私「お会計○○円頂戴いたします」 彼氏「俺この札だしたら財布の中身コ○ドームしかないわ」 彼女「(パシっと彼氏の頭をはたきながら)変なこと言うな!」 彼氏「いやいやいや大切なことよねぇ?・・・あーそうだ。お礼をあげよう」 そういって彼氏さんは財布の中からゴムを2つ取り出して、「これあげよう」と私とMに差し出したのでした 私「え・・・・・・・・・っとぉ・・・・・本気ですか?!(爆笑)」 M「(爆笑中)」 彼氏「持っとったほうが良い!」 私&M「…ありがとうございます(苦笑い)」 そして彼女さんが爆弾発言を。 彼女「え?またあげたん?」 ……また? 私「またって、他でもあげちゃったんですか?(^_^;)」 彼氏「男のたしなみでしょう」 彼女「(またまたパシンっと彼氏さんの頭をはたいて)ごめんねー!ほら、行くよ!ありがとう!!」 と帰っていったのでした。 ゴムを2つ、お金入れる器の上に残して・・・・・・ 男のたしなみって・・・財布の中に常備しとくことが・・・?それとも、あげることが・・・? お客さまからお菓子を貰ったりすることはあったけど、さすがにこれは初体験でした(^_^;) ちなみに、処分に困ったこのゴム。 沖縄で彼氏とラブラブしてる友人に送ることにしました♪職場の裏紙使った超きたない手紙と、中が見えないように包装したゴムだけを入れて送ります。 喜んでくれるかな 2007.01.29 Monday 00:49
『キサトア』 小路 幸也
キサトア 小路 幸也 アーチには、父さんと双子の妹キサとトアがいる。 父さんは<風のエキスパート>。<エキスパート>の仕事はいろいろな所を行ったり来たりしなければいけないから、現在は休職中。海辺の町でカンクジョーをやっている。 キサは日の出とともに目覚め、日の入りとともに眠りにつく。 トアは日の入りとともに目覚め、日の出とともに眠りにつく。 そしてアーチは、色がわからない。少しずつ少しずつ、アーチは色がわからなくなっていった。 アーチが遠い南の町から引っ越してきたこの海辺の町は、昔から幾度となく<夏向嵐>で大きな被害をこうむってきた。<夏向嵐>がくるたびに、多くの人の命が奪われていった。 けれど<風のエキスパート>の父さんが<巨人の腕>を作ってからというのも、<夏向嵐>はなくなった。 それから5年。 船場の人々が、ここ数年の漁獲量が減少傾向にあるのは<巨人の腕>のせいだと言い始めて・・・ 昨日に引き続き小路幸也さん。 童話のような雰囲気を持ってるお話でした。 児童文学としても良いんじゃないかな〜?って思ったけど…どうだろう? でも小学生とかが「中盤あたりから盛り上がって、ノリが最高潮のところで悪を罰してメデタシメデタシ」なんて起伏に飛んだお話と、静か〜にたんたんと進んでいくお話のどちらを好むのか…って言われたら前者かも(^_^;) 昨日読んだ『東京公園』とどことなく雰囲気が似てました。 穏やかで、世界が優しい。 心地良いです 悪人も出てくるんだけど、被害を受けたアーチや父親が怒りくるったりせず、取り返すために飛び出して行った友人の事を心配して、早く帰ってきて欲しいって願ってたりする。 悪い方へ悪い方へ考えるんじゃなくて、良いほうへと考えて信じていく。 これはもう好みの問題だろうけど、 児童文学でもある『ペギー・スー』とか『穴』は、子ども達が死と隣り合わせになりながら、大人たちの悪意や暗い欲望と必死で戦い勝利を掴む、どことなく残酷な部分もある物語。 対して『キサトア』はそんな残酷さなんて全くなくて、悪意もほとんどなくて、穏やかでふわりと柔らかい物語。 物足りないと思う人もいるだろうけど、私は読んでてすごく楽しかったです 読んでる最中も読み終わったあとも、優しい気持ちになれる素敵なお話でした! 2007.01.28 Sunday 01:07
『東京公園』 小路 幸也
東京公園 小路 幸也 大学の講義の空き時間や休みの日、圭司は家族写真を撮りに公園へ出かける。 いいな、と思って惹き込まれるようにシャッターを切る。 圭司が自分から撮る写真は、いつも家族写真だった。 その日も圭司は公園で写真を撮っていた。けれどそこで出会った男性・初島さんから、毎日どこかしらの公園へ出掛ける妻の百合香と娘のかりんを尾行して、写真を撮って欲しいと頼まれる。 いつも笑顔で、楽しそうに公園めぐりをする日々。ファインダー越しに百合香とかりんを見つめるうち、圭司は百合香に惹かれ始めて・・・ よかったです!繰り返し読みたい本! 『東京バンドワゴン』も好みだったし、小路幸也さんの作品にはまりそう。 この作品で特筆すべき点は、とにかく空気が綺麗。澄んでるっていうのかな…。 あ、透明感がある、かな? すごく心地よくて穏やかで優しくて…読んでいて嫌な気持ちになるってことがない。 登場人物たちもある意味できすぎなのかもしれないけど…悪い人がいないから、読み手の気分を害する人がいないから、すごく落ち着いて読めるし、最後までするりと気持ち良い。 圭司が百合香への気持ちを自覚し、どうしたいのかを考えた末に下した決断にはじんわりと心が暖かくなること間違いなし。すごく良いやつじゃん、圭司ってば。 圭司の同居人・ヒロも、干渉し過ぎないけど側にいる。ちゃんと相手の事を思い、みつめる。そして支えが必要な時は支えてフォローする。良いやつだ・・・。 百合香の浮気を疑い尾行写真を撮って欲しいと依頼した初島さんも、良い人なんだよね…。 ほんと良い人ばかり。 でもこういう世界観も良いですね。 人とのつながり。 そして家族との絆。 それがどれだけ純粋で大切なものかを教えてくれました。 2007.01.27 Saturday 01:10
『予言の守護者―ベルガリアード物語1』 デイヴィッド エディングス
予言の守護者―ベルガリアード物語〈1〉 デイヴィッド エディングス 太古の昔、莫大な力を秘めた宝石“珠”をめぐって神々が熾烈な戦いを繰り広げた。争いの末に魔術師ベルガラスが邪神トラクを倒し、その復活の日まで争いにひとまず終止符を打ったのだった…老人ウルフの語る神話は、平和な農園で暮らす少年ガリオンの一番の楽しみだった。しかし少年の人生はある日を境に一変する。世界の命運を賭け、予言を成就する冒険の旅に連れだされたのだ!大好評ファンタジイ巨篇、新装版登場。(アマゾンより抜粋) 『超自分用図書館』のみすもとさんがオススメしていたシリーズ。 本屋さんに行くと必ずチェックしてしまう東京創元推理文庫と同じ棚に並んでるので、ずーっと気にはなってたんだけどなかなか手が出なかった外国ファンタジー。オススメされてるのを見て、すっごく読んでみたくなりました♪ ところで外国ファンタジーです。ちょっと敬遠しがちだった外国ファンタジー。 というのも、外国のファンタジーはえらく壮大な物語が多く、わたしはよく途中でリタイアしてしまうんですよね(^_^;) <時の車輪>シリーズも15冊読んだところで止まってるし…(あと何十冊あるんだ?)。 ベルガリアードシリーズの書評でよく引き合いに出されてる『指輪物語』は1冊目で「これはダメだ・・・!!」って挫折しかけて…でもなんとか3巻まで読んだけど、結局挫折。 ゲド戦記も4巻か5巻まで読んだけど、挫折…。 そんな私にこのファンタジーが読めるかなぁ? 手にとってみたはいいけど不安一杯でした。 けど、そんな外国ファンタジーがちょっと苦手な私でも楽しめました! しかも続きが気になるので、お給料が入ったら2巻以降も買ってこようと思います センダリアの農園でポるおばさんと暮らすガリオン。 けどポルおばさんには大きな秘密があって、本人は知らなかったけれどガリオンにも謎があって…みたいな、お約束のパターンで先も読めちゃうんだけど、登場人物たちがどれも魅力的なのでテンポ良くするする読んじゃいました。 共に旅するシルクやバラク、ダーニク、ミスター・ウルフ、そしてポルおばさん。 さらには旅先で出会い、一行に深く絡んでくる多くの登場人物たち。だれもが個性豊かで、それぞれが繰り広げる会話も時に面白おかしく、ハラハラドキドキ、でも可愛くて楽しいお話になっていました。 1巻は「起承転結」でいうとまだまだ「起」。これから物語がどう転がっていくのか楽しみ♪ 2007.01.26 Friday 02:19
『フォー・ユア・プレジャー』 柴田 よしき
フォー・ユア・プレジャー 柴田 よしき 昨日よんだハナちゃんシリーズ2作目。 ハナちゃんは園の赤字を埋めるために、相変わらず城島探偵事務所から仕事を回してもらって副業の探偵を頑張ってたんだけど…。 今回の依頼は、行きずりの男と寝ちゃった女性から、その時の男を探し出して欲しいというもの。 ところが調査を進めていくうちに、その男がクスリの売買にかかわっているヤバイ男だということが判明。 そんな時、最愛の女性・理沙が行方不明に。更には殺人事件まで発生…。 ハナちゃんは24時間以内に真犯人を突き止めなければいけなくなってしまう。 というお話。 前作もそうだけど、このシリーズを読んでると保育園の実情、日本の保育に対する考えの甘さと無責任さ、無国籍の子ども達の扱われ方、無認可保育園の立場や扱われ方…など、これまで知らなかったことを教えられました。 そんでもって練がいっぱい出てきた 蝶の刺青という言葉に、それは練以外いないんじゃないの?!なんて過剰に反応しちゃったり…でも練の肌は浅黒くないし、似顔絵描いてハナちゃんが反応しないわけないし別人かぁ、ってほっとしたり。 ハナちゃんは練のことを蛇蝎のごとく嫌っているのかもしれないけど…いや、嫌ってないのかな。人の命をもてあそぶ練が許せないだけなのかな…。だけど、RIKOシリーズや聖なる黒夜を読んでいると、練の心の中をついつい深読みしちゃったり…きっと練は助けたいんだ…って良いほうに考えたくもなる。 最後はくるーり綺麗な○(円)になって、おお、こうきたか!と最後まで楽しかったです♪ なんだか愛おしい。 だれもが胸のうちに愛を抱えていて、その愛の持って行き場に悩んだり間違ってしまったり…。 ほんと、どの登場人物にもどこか暖かいところがあって憎みきれない。 殺人事件が絡むお話なのに、心が暖かくなるようなすてきなお話でした。 2007.01.25 Thursday 00:35
『フォー・ディア・ライフ』 柴田 よしき
フォー・ディア・ライフ 柴田 よしき 新宿2丁目で無認可保育園「にこにこ園」の園長をしている花咲慎一郎(通称・ハナちゃん)。 にこにこ園は東京中のどこの保育園にだって負けない、最高にあったかい保育園だと、ハナちゃんは自負している。 が、いつも赤字で経営は苦しい。 その赤字を、ハナちゃんは知り合いの探偵事務所の城島から回されてくる仕事で補っていた。 そんなある日、いつものように城島から電話がかかってきて事務所に赴いたハナちゃんは、シマ荒らしをしたためヤクザにつかまってしまった少年を連れ戻して欲しいと依頼される。なんとか無事に連れ戻したら、今度は家出少女を探して欲しいと依頼され…。 たんなる家出人捜索だったはずが、やくざが絡んだ事件へと発展していって・・・ って省略しすぎかもしれないけど、始まりはこんな感じです。 未読だったハナちゃんシリーズ。とうとうというか、やっとというか・・・手を出しちゃいました。 面白かったです。 なんで今まで手を出さなかったんだって自分に問いかけたいくらい、面白かった。 やばい。2作目はもう買ってあるのでいつでも読めるんだけど、今から読み始めると寝れなくなる…。我慢…。 とは思うんだけど、読みたい〜。 ハナちゃんは以前は警察官だったんだけど、訳ありでいまは無認可保育園の園長さん。 警察を辞めちゃった訳あり私立探偵…っていうのは良くある設定だけど、そんなありきたりなんて気にならない。 子ども達を大切に思い、今の仕事を愛しているハナちゃんは、悩み苦しみながらも必死にあがいて進んでいく。 かっこいいだけじゃない。情けない姿だってある。 けど、守れるものは守りたいと必死になってる姿に、読んでる私も引きずり込まれちゃいました。 始まりは家出人捜索だったのに、話はどんどんと大きくなり思わぬところでつながりを見せ始め、とうとう殺人事件にまで発展してしまう。 スピード感があって最後まで飽きさせない展開で、ぐいぐいひっぱってくれました。 柴田先生の作品ですごいなぁと思うのは、どの人物にも愛すべき点があるということ。 娘を助けたいがために犯罪に手を染めたり、愛する人を思うあまり…とか、許されることではなくても、どこかに人間臭さと大きな愛情が感じられる。 だから読んでると、ハナちゃんに感情移入して・・・とかじゃなくて、物語り全体に感情移入しちゃう感じになっちゃいました。 2007.01.24 Wednesday 01:12
『飯綱颪 −十六夜長屋日月抄−』 仁木 英之
飯綱颪―十六夜長屋日月抄 仁木 英之 甚六は深川の十六夜長屋に娘の とみ と二人で住んでいる。 あるとき、生業の泥鰌漁を終えた甚六は川べりで大男を発見した。そして怪我をして行き倒れているらしい大男を放ってはおけず、長屋までつれて帰ってしまう。 その大男、頭を強く打ったか何かで記憶を失っており、「山さん」というあだ名をつけられ甚六達の家で居候することになった。 けれど、山さんがやってきてからなにやら長屋を探る侍が出てきたりし始めて・・・ 『僕僕先生』の作者さんです。 『僕僕先生』は中華風ファンタジー。今回は歴史ファンタジー。 いや、ファンタジーじゃないかな?でも・・・もごもご。 江戸を舞台に、技の継承をめぐって忍や施政者たちが策略をめぐらせ……てるんだけど、やっぱり前作と同じく、ちょっと軽い感じの歴史小説です。 前作ではその時代に活躍した人物や、時代背景なんかも少しだけど書かれていましたが、今回はそれもほとんどなかったので、江戸時代なんだけど、あまり江戸時代って感じはしなかったです。ただひたすら、山さんととみちゃんと甚六の日常生活や、そして影で進められつつある策略について書いてある。 だからあんまり頭を使わなくて良いし読みやすい、って利点もありますね〜。 大男の山さんはビビリだけどとっても優しくて…喧嘩が嫌いで怖いとすぐに震えちゃう。けど、世話になっている甚六やとみの事を必死で守ろうとしている姿が、カッコイイ♪ 長屋の住人達はみんな人情味あふれる、明るくて元気な人たちばかりだし、読んでてとても楽しい。長屋の男連中が旅に出たら出たで、途中でお金を騙し取られちゃう。これじゃ前にも進めないし江戸まで戻ることもできないってんで、策を練ってそのお金を奪い返すところも、生き生きしてる。 全てを捨てて逃げてきた男が、小さなとみちゃんや恩人の甚六、そして長屋の住人たちと暮らすことで受け入れられ、家族愛みたいなものを知り、何かに目覚める?みたいな話・・・?おおざっぱすぎ? 山さんが己の小ささを実感して目が覚めるところとかちょっと訳わかんないかも…って思ったけど、最後はまあこんなもんかなぁ?という終わり方。あっけないような、まあこれで良いんだよね…というか…。 最後の最後はすごく可愛いかったです。最後の場面、すき♪ ところで、とみちゃんは良い子だし、山さんも好感の持てる大男。 とみちゃんと山さん、くっつかないかなぁなんて思ってたんだけど、よく考えりゃとみちゃん10歳そこそこじゃん!いかん。ロリコンになっちゃう とみちゃんがあまりにしっかりしてるから、10歳ってことを忘れてた でもってこれだけはやめて欲しい!っていう箇所がいくつかありました。 それは、場所や状況の説明に 「現在の都営大江戸線と地下鉄東西線が〜」 とか 「サラリーマンが〜」とか「今の上田電鉄別所線〜」とか… 今現在の地名や言葉を使ってるんですよね。 場所も特定しやすいし、良かれと思って書かれているんだろうけど…どっちにしろ地方の人間の私には都営大江戸線がどんなものかもわかんないし、上田電鉄別所線とか聞いたことすらない。 せっかくの歴史物が、こうやって現代を織り交ぜかかれるとそこでいきなり現実に引き戻されて、興醒めしちゃいました・・・(/_;) この箇所は修正ペンとかで消しちゃいたいかも・・・。 この瞬間、頭の中を電車が走り抜ける(T_T) 2007.01.23 Tuesday 00:42
スカジャン☆
ここんとこ書くことがないので、ちょっとサボりがちになるかも…。
昼過ぎに起き出して、友達の絵を見に行って、ふと画廊でコーヒーを飲みながら外に目をやると目の前には同人誌などの専門店…?ちがうかな?でもそっち系の「とらの穴」とかいうお店が。 ぼーっと眺めてると、大きなリュックを背負った人や、きょろきょろしながら店内に入っていく人や…いろんな人が居て、ついつい人間観察をしてしまいました。 でもって、その隣にはペットショップがあって、ここには看板犬としてウイペット(名前はパトラッシュだったかな?パンちゃん?)が居るんですよ〜♪ とっても人懐っこくて可愛い♪ ということで、パンちゃんに会いにペットショップへ行ってみると、パンちゃん、暖かそうな服を着てました。 お!良いの着てんじゃん! となでくりしつつ、三太にも何か新しい服が欲しい…と思ってしまった私。 そうなると止まらない(^_^;) カタログ見比べながら、あったかフリースのスカジャンを頼んでみた!でも今は仮注文。家に帰って、首周り胴回りの採寸をして、正確な数字を出してからサイズを決めることにしました♪ 家で採寸の間、なんと三太は良い子にもじっとしててくれた・・・!! 可愛い・・・ こんな些細なことでも可愛い…なんて良い子なんだと、じーんとしてしまう(^_^;)親ばか あーでも早くスカジャン届かないかな♪着せるのが楽しみ♪ その前に明日、注文しに行かなきゃ! しかし犬の服は高いね…。 読んだ本。時間があるときにでも、単独記事に書き替えます・・・。 炎都―City Inferno 柴田 よしき こういうお話も書かれてたんですね!怨念(というか過去の男への未練?)をもった妖怪が現代で大暴れ。京都の町はどうなっちゃうのか、連れ去られちゃった君之さんはどうなっちゃうの?と気になりました。 2007.01.22 Monday 01:58
『天国はまだ遠く』 瀬尾 まいこ
天国はまだ遠く 瀬尾 まいこ ノルマの契約数を取ることができずに怒られ、ちょっと書類ミスをすればイヤミを言われる。仕事も人間関係もうまくいかず、電車でぶつかった女の子ににらまれただけでズーンと沈んでしまう。 もういやだ。 自殺する場所を求めて山奥の民宿にやって来た千鶴。 そして睡眠薬を飲み自殺を図ったけれど、なぜか気分爽快すっきりと目覚めてしまい、しかも死にたいという気持ちも綺麗さっぱりなくなっていた・・・ 山奥の民宿でのんびりと散歩をして、美味しいご飯を食べて、綺麗な星を見て・・・ 心も体も穏やかになって、けど、空っぽの中身を埋める事はできない…。 心地いいのに、何かが足りない。 その何かに気がついたとき、千鶴はとりあえずの第一歩を踏み出します。 とても短いんだけど、瀬尾さん独特の肩の力を抜いて、前を見つめさせてくれるお話。 ラストがちょっと切なかった。 ここが千鶴の居場所になればよかったのに。なんでダメだったのかなぁ。 でも千鶴は、旅立つ、じぶんの居場所を捜し求める、という強さを手に入れたのかもしれない。 |
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